ギリシャ哲学者がアツイ

 最近、よくプラトンとかアリストテレスの入門書みたいなものを家で読むのだが、奴らすげーよ。とても、2000年前の人とは思えないぐらい頭がいい。彼らなら、3日間でRubyぐらい学んで、すぐGoogle本社に入れるね。英語しゃべれるかどうか不安だけど、まあ、プログラミングとUMLぐらいすぐ理解できるだろう。
 で、アリストテレスの話で面白いと思ったのは、「なぜ物は落ちるのか」という話。よほどのバカでなければ、今の高校生なら、それは「引力があるから」と答えるに決まっている。けど、実はぜんぜん答えになってない。別に引力があるから物が落ちるんじゃない。物が落ちる現象は、引力という概念とそれに正しい定義と意味づけを与えることの出来る法則類(ニュートンの法則とか)によって、説明できるってだけの話だ。しかし、アリストテレスは違う。「本来的に土、水、空気、火は固有の場所にゆくべきものだからだ。だから、土で出来ているものは地球に向かうのだ。」なるほど。これなら、説明から半歩進んで、なぜに答えている。おまけに、加速度運動も「故郷に近づくと、普通急ぐでしょ」という一言で説明できてしまうのだ。
 ものが落ちるという現象に対して、「ニュートンの法則があるから」で終わってしまう高校生と、物が落ちる理由を観察し、考え、体系的に仮説立てようとするアリストテレス(もちろんこの仮説は大間違いなわけだが)。どちらが、「科学的に正しいことを言っている?」と考えると、高校生に軍配があがる。けど、「どちらが科学者の姿勢を持っているか」については、アリストテレスに軍配が上がるのは間違いないだろう。アリストテレス多様な業績を残しているが、こんな根源的なこと普通考えんぞ。実は暇だったのか。アリス。

他者の声 実在の声

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