MORA(Metrics-Oriented Role Authorization) 

昨日行われたイベントであるTATA Consultancy ServiceのDr.Gargi Keeniの講演を聴いていて思ったこと。話はメトリクスは組織目標からブレイクダウンされるものでなければ取得しても何の意味もないし、誰もそのメトリクスを取らないという話から。
 これを聞いて逆に言えば、「ある人が建前ではなく仕事の上でどのような役割を自分が担っていると思っているのか」を真に知るためには、「その人が監視している仕事上でのメトリクス(メトリクスは定量化可能な特性のこと)やフィーチャ(フィーチャは定量化できない特性のこと)は何ですか?」と聞くのが良いのではと思った。
 つまり、気にしているメトリクスやフィーチャは、すべからくその人が仕事における目標からブレイクダウンしリスト化して出てくるものであるはずなので、それを聞けば、彼が本当に目標としていることは何なのか、つまり彼が組織においてすべきと思っていることは何なのかがわかるということ。そして、それを聞くことによって、その人が自分の役割を勘違いしていたら補正できるということになる。
 たとえば、開発者がステップあたりのバグ数を気にしていたら正しいが、社長がもっとも気にしていることが、そうだったら激しくその社長は自分の役割を間違っているだろう。
 特に、中間ぐらいの人で結構何でも任されている人がその中で真に何を目標としているのかがわかると思うし、これは、その人がすべき役割をしているかどうかを判定する結構単純で強力な方法ではないかと思った。これをメトリクス指向役割認定手法、略してMORA(Metrics-Oriented Role Authorization)と名づけたい。