運用と保守

運用と保守は同じフェーズなので内容が一緒と思いがちだがずいぶん違う。簡単に言うと運用は「システム運用」で保守は「ソフトウェア保守」だ。運用はシステム全体としての状態を管理する。これはメインフレーム時代を考えると理解できる。その頃、ソフトウェアはメインフレームに従属という感じだったので、あくまでメインフレーム様がちゃんと動いているかどうかを管理することが運用だったのだ。で、保守は単にその上で動かさせてもらっているソフトウェアを修復したり機能を追加したりすること。メインフレーム様が予想しない動きをソフトウェアがしたら、運用の人が保守の人を捕まえて「困るよ君〜」という力関係だったのだ。今は逆転している気がするけど。実際メインフレームの思想ではCOBOLとかは一切ハードウェアを意識できないような抽象度で記述され、メインフレームCOBOLプログラムを連結させるのはJCLなどのシェルだったのだ。だから、運用の人はJCLの挙動だけみていれば運用はできるような形にJCLを記述したのである。また、COBOLプログラムのみを保守者は見ていればよい(実際はそうもいかんだろうが)。UNIXのシェルとかでかかれたジョブはこのような発想がなくてぐじゃぐじゃしている。と昔の人みたいなことを言ってみた。