富士通は「第4の柱」を作れるか、タイムリミットは2025年

富士通は「第4の柱」を作れるか、タイムリミットは2025年

そしてSIビジネスが経営の屋台骨である5~10年のうちに、顧客との共創で通信、コンピュータ、SIに次ぐ「第4の柱」を創出しようというのが、富士通の新規事業戦略というわけだ。ちなみにSIビジネスは「御用聞き」「人月商売」「多重下請け構造の活用」で特徴付けられるが、富士通として新規事業を興すことで少なくとも御用聞きと多重下請け構造の活用という日本のIT業界の“悪弊”から脱却しようとしている。

もちろん共創の定義はどうでもよく、その取り組みの結果、先の無いSIという前近代的なビジネスから脱却できればそれでよい。だが、「コンサルティングによるソリューションの提供」のはずが単なる御用聞きになってしまった従来のようなことが、再び繰り返されないだろうか。さらに、その先のクラウドなどプラットフォームを活用した大規模なビジネスにつなげられるだろうか。富士通の経営の力量がこれから問われる。

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