Amazonの評価で星1個をつける人

 Amazonの書評はおもしろい.みんな星をつけて,いろいろ書く.これを読むとどのような本なのかが想像できて大変便利だ.実際,私も書く.しかし,基本的に面白かった本にしか書評をつけないので,いつも星は五個である.しかし,それはあまりよくない態度だ.というのも,私は星の数を「本の価値を判断する材料とするという使い方」以上に,「特定の人がどの本にどのような星をつけるのか」ということを知るのがすきなのである.例えば,有名な本に星一つをつけて,他のなんだかわからん本には星五つをつけている人とかは,どういうバックグラウンドの分野を持っている人なんだろうとか想像することである.結構,こういう人は,物事の本質をわかっている人たちなのかなと思いがちだ.しかし私はそうは思わない.私の好きな言葉にGoogle高林さんの名言集で,「10人に 9人は凡人だが、10人に 9人は自分は凡人ではないと思っている」というのがある.
 この名言が意味するように,私も含めてほとんどの人は凡人である.だから,物事の本質を常に絶対的に正しく確実につかめる人なんか滅多にいないと思っている.なので,本に対して人と違う価値判断をする人から得られるものは,「人のバックボーンによって確立された価値観とその人が本を読んだ場合に持つ価値観の相関」だけに過ぎないと思っている.で,これを探るのは,結構面白いのである.