工事進行基準

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20071116/287299/
この話恥ずかしながら全然知らなかった。

システム・インテグレータなどITサービス会社は間もなく,トップマネジメントから現場の営業,開発に至るまで抜本的な変革に迫られる。これは「そうしなければ勝ち残れない」といった類の話ではない。2009年4月にも予定される会計基準の変更がITサービス業を直撃するためで,顧客との厳格な契約と正確な原価見積もり,精緻なプロジェクト管理などが実践できない限り,事業の継続自体が不可能になりかねないのだ。

 今回の会計基準の変更では,SI(システム・インテグレーション)案件などで「工事進行基準」による会計処理が事実上義務づけられる。現行の「完成基準」は,システム開発が完了し検収書を受け取ってから売上を計上する。これに対して,工事進行基準はプロジェクトの進ちょく状況に合わせて売上を“分散計上”する。一見すると,単なる会計処理の方法の変更だが,営業担当者やSEの業務にも多大な影響を及ぼすことになる。

 工事進行基準で売上を計上するためには,プロジェクトでの収益総額が事前に確定していければならない。さらに,工事(=システム開発)の進ちょくは投入したコストで測るから,事前の正確な原価見積もりが不可欠だ。そのためには,顧客と厳密な契約を取り交わし,正確な要件定義や仕様確定ができなくてはならない。工事の進ちょく度にも正確性が要求されるため,これまで以上に精度の高いプロジェクト管理が必要になる。

工事進行基準による会計処理は必須ではないらしいが、工事進行基準による会計処理の採用を公言しているベンダは、自身のプロジェクト管理に起因するリスクを取れると公言しているに等しい。だから、お客さんもそっちを優先したくなるよねえ。