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急に読みたくなった本

最近、映像の世紀やら、流転の王妃やら、やたら戦前の話に親しんでいるせいか、急にまた読みたくなった。
楡家の人びと by 北 杜夫

高校時代に何回も読んだ本。 明治時代から昭和に至る、楡家という凡庸だが憎めない一族の生活を、淡々とそして暖かく描いた長編小説。 三島由紀夫をして、これぞ小説だと言わしめた小説であり、かなりイイ。 個人的には徹吉という人に共感するが、この小説を絶賛する人にも、どの人に共感するかは、意見が別れるみたいである。 この凡庸な人間に対する暖かい描写というのは個人的なベストと思っている映画のアマデウスと同じ視点だ。こういうのがすきなのかも。
あと、まあ人によってどの人物に共感するかってのは違うってのは、タイタニックを見たときに、自分は最後に時計を直す船の設計士に共感するが、人によっては違うのだろう。
amadeusu.jpgアマデウス