組織に関する問題を解決するということ

 問題とはAsIsとToBeのギャップ.つまり,問題を解決したいのだったらToBeを描くだけでなく,AsIsの具体的な調査や分析をしなくてはならないのだ.わりと当たり前ですよね.すみません.
 お仕事能力の高い人は仕事では当然こんなことはやっている.しかし,そういう能力高い人が周りのダメさに辟易して,組織文化を変えたい場合とか.
 そういう意識に燃えている人は,たとえばハーバードビジネスレビューとかドラッカーの著書とかiモードプロジェクト,ユニクロトヨタ,キャノン,アップルとかのプラクティスなどを読み込んでいるから,ToBeについてはアツい意見を持っている人が多い.しかし,意外ににAsIsについての具体的な調査や分析をしようということについては優先度が低くなる.
 なぜか.それは対峙する対象が,自分が意識的,無意識的に憎むものそのものだからだ.組織の体制やプロセスあたりならまだいい.組織の中の人とかその人たちの考え方だとかその人たちの持っている情報だとか.そういうのを知ろうとすると,その知ろうとする行為そのものが解決したいと決めたであろうある時点や事象で経験した絶望感をデジャブ的に再び経験してしまうことになるからだ.だが,そこをおなざりにするとAsIsを知ることは出来ず,それは問題を解決する基本から考えると解決が困難になることを意味している.
 このようなメタな状況で問題を解決していこうとがんばっている人たちにレスペクトを.

# このネタは社内SNSには転記できないな...