DXに必要なものは、結局「決意」

「2021年、日本のGDPは半分が『デジタル』に」日本MSが調査発表

半年前の記事だが、良いことがいくつ書かれているので。

なおIDCにおける「デジタルトランスフォーメーション」の定義は、「第3のプラットフォーム」を活用して新しい製品/サービス/ビジネスを展開し、顧客体験の変革を図ることで価値を創出、競争上の優位を確立すること。幹部や従業員の思考/行動様式が“DXファースト”な企業を「デジタルネイティブ企業」としている。

Fail-fastって簡単に言うけど、やはりFailしてもいいかもという上振れした際の期待値を見通せないと、簡単にはFailできない。 演繹的にはわからなくても、ある程度は直感で見通しそれでもやる強い決意が必要。佳子のデータの分析してDXの何かタネが見つかると思うのはあまり良い考えとは言えない。

リーディングカンパニー/フォロワーの間での経営方針の違いは「破壊的テクノロジーへの関心」「ビジネスの俊敏性とイノベーション文化」「DXの効果に対する定量的な評価」「AIとIoTへの投資」といった点に見られ、リーディングカンパニーの組織文化としては、「Fail-fast、Learn-fastのアプローチ」「コラボレーションや俊敏性の高い成熟度」「全社的な意思統一」「DX推進の専任役員(CDO:最高デジタル責任者)設置」「DX部門への予算割り当て」などの傾向が強いという。

ascii.jp

アクセンチュアも悩んだデジタルトランスフォーメーション「6つの障壁」

DXを阻害する要因は、アクセンチュアもほかの専門家も同じようなことを言っている

techtarget.itmedia.co.jp

  • ITベンダーのLogicalisによる「Logicalis Global CIO Survey 2017-2018」
    • デジタルトランスフォーメーションの上位3つの障害であることが示された。スキル、セキュリティ、デジタルトランスフォーメーションへの関心不足も、障害として挙げられている。
  • Harvard Business Reviewの調査レポート
    • デジタルトランスフォーメーション実現への上位3つの課題として、「試作に時間がかかること」「レガシーシステム」「業務が縦割りで、横断的な連携が取れないこと」を指摘している。これらに続く課題は、「IT部門とビジネス部門の協力不足」「リスク回避的な文化」「変更管理能力の低さ」だという。
  • グローバル経営コンサルティング会社Bain & Company
    • レポート「Six IT Design Rules for Digital Transformation」
    • クラウドをデジタルトランスフォーメーションの主要要素と位置付け、今日の企業には、下記の3つが必要
      • マルチクラウド環境
      • 組み込みセキュリティとコンプライアンスポリシー
      • ビジネスとの深い整合性に起因する複雑さを管理する、調整しやすい技術インフラ
    • IT部門は、限られた分析機能しか利用できない環境や、面倒な手動の業務プロセスから脱却し、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)や機械学習人工知能(AI)などの新興技術を実装することで、従業員がデータを活用して迅速な意思決定をする俊敏な組織の実現に貢献しなければならない
  • SaaSプロバイダーMuleSoftの創業者で、製品戦略担当副社長を務めるロス・メーソン氏
    • クラウドや高度なアナリティクスは、今日の企業が市場で競争する上で必要な技術的なアジリティーを確保する鍵だと指摘する。「自社のモダナイズを目指すCIOは、今後10年にわたって拡張していけるソフトウェアを構築するための適切なインフラがなければ、成功は望めないだろう」
    • デジタルトランスフォーメーションを実現するモノのインターネット(IoT)や機械学習、AIといった新しい技術に投資できるCIOは、ビジネスと整合性の取れたIT展開を進め、そうしたIT投資がもたらす価値を示す指標を開発することで、CEOの後押しを受けているCIO
  • Accenture ビシロビッチ氏
    • 構築途上の新しい環境の中で働くのに必要なスキルを習得して、変わらなければならないことを悟った。「学習プロセスが発生する。チームをいったん壊すことも必要になる」
    • 変化の速さに対する適切な距離感
      • クラウドプロバイダーは、企業のIT部門が経験したことのない急速なペースでイノベーションを進めている。そのためにIT部門も社内のユーザーも、絶えず変更に追われる羽目になりかねない。そうなれば、変更のたびに貴重なリソースが費やされ、従業員は新しい機能への適応を何度となく繰り返さなければならない
      • 「企業向けにリリースされる変更の量は増える一方だ。従ってIT部門は、それらの新機能をどのようなペースで取り入れられるかを判断しなければならない。CIOは一歩退いて、『新機能の導入に関して、管理策、戦略、方法論を持たなければならない。さもないと、会社に絶えず膨大な量の変更をプッシュすることになってしまう』と言わなければならない」とビシロビッチ氏は語る。
    • 「セキュリティに関する懸念が、Accentureのデジタルトランスフォーメーションの障害となった」。 アクセンチュアでは早い段階から、クラウドへの移行を進めると、脅威のレベルが高まることが認識されていたという。
    • Accentureが掲げていたデジタルトランスフォーメーションの野心的なスケジュールを守るために、まずIT部門とCISO(最高情報セキュリティ責任者)が強力なパートナーシップを築いた上で、新たに導入する技術が自社のセキュリティニーズを満たすことを確認する認証プロセスを設けた
      • Accentureはこの認証プロセスによって「『われわれが利用したいプラットフォームによって、われわれの許容範囲以上のリスクにさらされることはない』という合理的な保証を提供している」
  • ソフトウェアベンダーIFS
    • 意思決定者の3分の1以上が、「人材不足のために、デジタルトランスフォーメーションに対応する準備があまり整っていない、あるいは全く整っていないと思っている」ことが分かった。
    • このように現状を懸念している意思決定者が人材不足に直面している分野は多数あり、特にビジネスインテリジェンス(BI)、サイバーセキュリティ、AI、ロボット、ビッグデータ/アナリティクス、クラウドが顕著
    • 回答した企業の意思決定者の39%が、デジタルトランスフォーメーションの障害として「セキュリティ上の脅威と懸念」を挙げた。
  • コンサルティング会社SYPartnersのスティーブ・セメルスバーガー社長
    • 「ビジネス部門とIT部門を奮起させるほど良くできたデジタルトランスフォーメーションのストーリーがなければ、なかなか取り組みに弾みがつかない。CIOの戦略計画は、主要なビジネス展開とのつながりがないこともある。それでは、計画に見合った資金やリソースが確保できないかもしれない」
    • 「彼らは魅力的なストーリーを作り、上手に伝える。デジタルトランスフォーメーションの明確な目的とビジョンを定義する。やろうとしていることを、一連の思い切った施策として、分かりやすく印象的に整理する。デジタルトランスフォーメーションを会社の主要な成長目標と結び付ける。人々が取り入れるべき新しい考え方、行動、スキル、チームモデルを言葉で表現し、力強く推進する」

Six IT Design Rules for Digital Transformation - Bain & Company