Ron Butler's final presentation

the Onionの記事を,わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるさんの紹介から.

あるPMが,自殺至るまでの経緯を表した48ページのプレゼン資料を残していたという記事.

一部が元のサイトに載っているが,典型的なアメリカンパワーポイント(3行箇条書き文章とかグラフばーーんとか人権無視型メタファークリップアートどーんとか)で,なぜ自殺する気になったのか,自殺のメリット,デメリットの検討結果,友人達に残すメッセージなどが示されている.

自殺する原因になったのは,彼の奥さんと子供が自動車事故にあったことのようである(悲しみの深さの時系列表現がグラフ化されていてわかったらしい)が,さらに,それを奥さんの写真がワイプ効果でお墓の写真に変わるというアニメーションで,表現していたことが,また涙を誘う.

In the presentation's first section, a three-dimensional bar graph illustrated the growth of Butler's sorrow during the two years since his wife and only child died in a car accident.
"We all got Ron's message loud and clear when that JPEG of his wife wipe-transitioned to a photo of her tombstone," coworker Anne Thibideux said.
# wifeとwipeをかけているところなど号泣しますよね.

ただ,一つだけ解せないことがある.この遺書のスライド作成開始日は2004年8月と非常に周到に作られていたものであったようだが,彼は死ぬ直前にMicrosoft Project Workshopに参加していたというのだ.

"If only we'd all paid more attention to Ron during the Microsoft Project workshop he held last month," Benitez added.
これから死のうとしている固く決めた人が,今後のスケジュールを管理しようという意欲を持っていたということに他ならない.ちょっと2時間サスペンス劇場的には不可解である.他殺という線もあるのではないか.ちなみに,the ONIONは,ニューヨークのみで発行されているクオリティペーパで,日本で言えば,東スポ並みの格調を持っている.なので,この記事に偽りは無いと思うが,事件への深堀が足りなかったのかもしれない.

まあ,俺も遺書はパワーポイントにしよう.