語るに足るささやかな人生

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語るに足る、ささやかな人生 ~アメリカの小さな町で

語るに足る、ささやかな人生 ~アメリカの小さな町で

久々に雪がちらきそうな天気ですね。ちょっと過去のささやかな話をしてみましょう。

その前に

エクセグランはあかんわ

あのーエクセグランって、無茶しすぎ。エクセグランやめたら、前の日のことを紙に書かなくても結構覚えていた!起きている間中、徹夜明けの眠さという状態もなくなった!他人が30秒も話していると最初の方何いっているのか全くわからなくなることもなくなった!抽象的な言葉を聞かされるとそっからまったく会話についていけなくなる感じがなくなった。朝ごはんを何食べるか悩んでいると昼になることもなくなった。目が変な方向向いているという指摘も自覚もなくなった。 2,3杯のグラスビールで吐くこともなくなった。

今日なんて非常に快適である。この快適さは何ヶ月もなかった感じである。

まとめると俺の2,3ヶ月を返せ。
デパケン最高!

こういうことを書くと大変語弊があるのがわかって書く。エクセグランでバカになってみたわかった。
バカになると

  • 決断力がまったくなくなる。与えられた情報から何かを決めたいのだがどうしても決めれない。誰かに「これだ」と言われた瞬間「これ」である理由がさらさらでてくる。はっきりいって初恋の女の子前のようになっている。エクセグランを飲んで告白はできないな。
  • 優先順位を決められない。ぼんやり、やらないとなあで全然ブレークダウンできなくなる。ブレークダウン出来ないんだから、優先順位なんか決まるはずながい。リソース固定の場合、これは「何も成果がでない」事を意味する。
  • 集中力・やる気が0になる。 とくかく集中しない。確かに会社にはmixiからbloglinesやらメールやらyahooやらありとあらゆる遊び道具がある。googleラボの連中はそれを自身のcreativityを高めるために使っているらしいが、私の場合明らかに創造性を詰み、処理の生産性を落としている。とにかく集中力は大事だ。当然やる気はもっと大事だ。気づくとぼーっとアイドリングしていること多数。
  • 記憶力なくなるあのねえ、昼寝してたら、朝やったことが人に言われないと、本当にやったのか夢なのかイマイチ納得感がないってどういうことよ。前日のほとんどの記憶がなくなっているってドンだけ不便かっての。こういう時はメモとOutlookが最高の友。とにかく短期記憶が消えるので、話に全然ついていけなくなるんだよね。それがつらかった。

バカって大変な重荷だ。

ノックビン

ま、そんなわけで、
最近5年間は、癲癇とアルコールのスパイラルとの戦いにまだ抜けられない最中である。
今日も銀座泰明クリニックというアルコールやめられるクニリックに行ってきた。くれたのはノックビンなるお酒を飲めなくなる薬。
これをのんでビールを飲んでみたが、確かに一杯目で真っ赤になる。あまり飲めなくする薬のようだ。(けど、のめる、飲みすぎないのでいいかも)

晴れて筆が進むので過去のトピックを。

医者と対決する

そんな癲癇とアルコールを始めた4年前。悪徳レーザクリニックと対決したことがある。完勝した。
とある知り合いの女の子が、レーザで顔のうすいヒゲに見える部分を永久脱毛治療したら、あら大変、唇の内部にやけどが出来て痛い。どうしたもんかと。それを弁護し通じて相手に損害を取りましょうということになりました。
わたしからはそんなに見た目よくわからなかったのだが、最初に弁護士を相談しましょうということで、とある事務所に行ったのだが、そこはなんか花の名前の付いた頼りない弁護士会社。出てきた若手は、その手の専門だそうな。早速悪徳に出す紙を作ってもらう。こんなん何件もやりましたよ〜。だそうな。
紙読んだ瞬間引いたよ。なんだ、この子供の意見書みたいな話は。ガキの作文ですか。こんな論理的に穴だらけの文書の羅列で裁判とか和解って進むのか、おまえらハイコンテキストすぎやしないかと思った。 あのな、いくら自分を小職(弁護士は尊大だから自分をこのように称するみたいだ)と書いても無駄1行あけた書き方しても、それは弁護士テンプレなんだろうが、こんな相手が拒否するしかないような回答なげてどうするのと。弁護士様がでたからお前ら悪徳業者は従うべきって感じがミエミエ(要約すると、あなたはつかまりますよ、だから和解でうん百万くださいねということ) 案の定、一瞬で相手側からはムリッスの一言。 弁護士は「ここで相手がダメっていうとわれわれ手出しで聞きないんですよ」。お前は電池か。さもなくば、爪きりだろ。俺は、この通知は第一弾で何か次の策への前振りと無理に信じて待ってみた。しかし、まさかとは思っていたが、代替案なし、どうしましょうか?って。バカじゃないのこいつ。
もう、このくそ弁護士捨ててやるしかないな。ということで、われわれ(私とその女の子)は決めました

  1. 警察に言う。
  2. まともな弁護士を探す、
  3. 裁判に勝てる作戦を考える。
  4. 味方になる医者を探す(意外ににそういう人はいません)

 1は、ちょうど悪質な非医療レーザのクリニックを摘発したい警視庁の方がかなり協力してました。現実的にはこれが一番大きかったでしょう。# その後の立件の際に、東京検察庁に呼ばれて、この事件の担当の検察官の方に参考人としていろいろ聞かれましたが、その検察官の事実関係をはっきりさせる矢継ぎ早で論理的な質問能力に感心した + 聞く事実も、そもそもそんなこと聞くかいね*1、というような事実をさも当然のように聞いてきて、俺は単なる参考人なのに、完全に動揺してしまった。
 2. これが難しかったですねえ、2人ほど会ったのですが、われわれが比較的若い(私:全然スーツじゃないいうなればそこらのニート風、女の子:多分フリータにしか見えない)というか被害者っぽくないない普通の若者な感じにみえたらしく、お金も取れないなあとふんだんでしょう。あんたに払うぐらいの金はあるつーの。しかし、見た目からの信頼は大事ですな。なんか相手にされていない感じで信頼できる弁護士がみつからない。こまりましたよ。しょうながいので、私が、見よう見まねで相手側との和解文書の原案を全部書きましたよ。。(少なくとも和解の場所に司法書士も弁護士もいなかった)グーグル様様ですよ。みようみまねでそれっぽくしときました。 提出された裁判所の方は、これが素人が書いた(裁判所の方はその彼女が書いたと思っていたようですが)と聞いて驚いたそうです。そりゃ、最初のヘタレ弁護士と比較すれば明らかに俺のほうが論理的な一貫性がありますからねえ。だいたい、会社勤め6年間、「それっぽい文書」を作るスキルはもう備えているわけですよ。まあ、もちろんシロートじゃなくてグーグルが援助しているわけだが。
 3.は私にとっては大きくポイントは「レーザクリニック運営者」と「レーザ輸入者」を喧嘩させることでした。そうすれば和解の時、どんどん少なくとも私たちには何の損もなく、互いにつぶしあうような真実が出てくることが予想されます。実際、レーザクリニック運営者は、もうどう転んでも警察がなんとか捕まえそうなのが目に見えてました。おそらく雇われ店長が生贄で捕まって店をつぶしてしまい、黒幕は他の名前で別の場所で、また捕まるまで稼げばいいのです。彼らはもうそういう覚悟で、この店はつぶして賠償金も払わず逃げる、と考えていたのでしょう。そうなるとわれわれは困ります。ですので、基本的にはおそらく在庫も抱えて簡単に名前を変えてべつで営業ということができそうにない、運が悪ければすべての在庫を不良資産にしてしまう「レーザ輸入業者」から金を取る作戦が得策なのはリスクと期待リターンを考えれば明らかでした。ですので、もともと「クリニックのバイト従業員のオペミス」という絵で、「クリニック」がちゃちい金を払ってすべてを片付けようとしていた彼らを、「レーザ治療器の根本的な問題もある、それを認識し、傷害には相応な分を輸入業者の責任として賠償金を払う」という形にしなければリスクが高すぎました。ですので、方針として、まずはレーザ治療器の問題ということにして、相手の絵をつぶしにかかり、仲間割れさせました。一見クリニックには得な展開ですが、彼らは他でも営業を続けたいわけで、これはこれで困ります。結局、この戦略は相当うまく言ったと思っています。実際彼らは私たちの意図がわからなかったようで、責任を擦り付け合う間にボロを出しまくりました。
 4、はここでもちろん名前は最終的には見つかりました。お医者さんもまあ人間なわけです。私たちが、こういう話になる前に、やけどの原因は何ですかと聞いたとき、おそらくレーザ治療でしょうと言っていたにもかかわらず、裁判にするので、原因はレーザ治療ですと書いてください、とお願いしに言ったら、あっさりダメ。それ以外の可能性も否定できないとか言う始末。3件ほどの医者にもともと見てもらっていたのですが、すべてダメ。ま、そんなものです。しかし、警察やら検察がやってくると弱いらしく、警察や検察が乗り込んで同じお願いをしたら、あっさりとそのような証言をしてくれることになりました。結果、この人たちの証言が最終的に効いたわけで、結果的には医者の良心に従って行動されていたと信じましょう。まあ、もちろん、医者のお偉いさんの会で「医者系でないレーザ治療クリニックを排除しよう、今度は警察も協力してくれるみたいだし」という決定が、決まったからというのもあるでしょうが。

 さて、そんなことをしていて、レーザ会社とかと裁判所で和解になりました。*2
その後、最大の被害をこうむった彼女には民事的な和解でほんの少しのお金(といっても500万程度ですが)が舞い込みました。私には一円のお金も入りませんでしたが、裁判とか和解って話を生で体験できたことは多少興味深いものでした。もちろん、彼女は今でも多少の後遺症が残っているそうで、それをもって「興味深い」などの発言は慎まなければなりませんが。

10年近い付き合いで決して涙をみせたことがなかった彼女が初めての涙でなんとかしたいと私に訴えた神田駅での雪の空を思い出す4年前の出来事でした。

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といい話で終わればいいのだが、その舌の根も乾かぬうちに今度は本物の医者と対決することになる。その際もこれの告訴状は、冷静にあいてのミスを指摘し、相手が裁判などになれば負けるであろう客観的に事実を示しつつ、この裁判を長期化させたた場合のお医者さんとしてのデメリットを冷静に示したなかなかの告発状であった。*3で、まあ、こちらは納得できる和解ができた。で、さらにまた新しいもめごとが次に来るとは。今度の相手は神奈川県警か。いろいろ会って話をきいてわかったけど、医者、弁護士、裁判官、官僚そういった権力持ち系の人たちってその人たちの持っているブランドの御旗を見せれば、みんなハハーってなると思っているんだね。実際になるし*4。だから、論理性に価値を置かないことに慣れきっている。だからバカに見えるんだよ。上記経験で言えば、相手のレーザークリニックの人のほうがよっぽど頭を使って自分を守ろうとしていた。逆に言うとだから戦いやすかったという側面もあるんだけどね。
注(今は関係ありません:ご心配なく)

*1:私と彼女が事件に関係する日にどこでいつ何をしていたかの詳細を聞くわけです。つまり5W1Hを確認するためにいろいろ聞いてくるわけだが、5Wだけ聞けばよいのでは。。。1Hの詳細を聞くのはどうかと。。。尋問プレイだねこれじゃあ。

*2:ついでにいうと傷害として、警視庁も追っていたようです。その結果は彼らはつかまります。つかまった店長ってのは単なる雇われ店長で、その店長が店で直立不動で接していた裏っぽいおっさん(怒らすと本当に怖いというかやばそうな人)は今何をしているんだろ

*3:というのも、もめる前に医者があれこれ雑談で言っていた話の中に、悪徳クリニックとの対決で知った経験・知識からあーそれって本当は俺らに言っちゃまずいだろ、みたいなことがたくさんあって、それを文書化したことが勝因。中途半端で、部分的に通じる権威によって自分の発言に正当性を持たせるような人の話しは、全く興味もなく面白くもないから、俺は、感心ばかりして何も考えてないバカな人のような返信をしておく。すると、そういう人は感心されることに気を良くするのか、簡単にヤバイこと言うけど、甘いよ。

*4:特に警察は強いです