5分でわかるこれからのソフトウェア開発形態の変化と多様性

神宮であまりにチンタラ滑っていたので考え事しながら滑る。
これからソフトウェア開発はどういう形態になるか?あまり深く考えずに5分で説明がつく「これからのソフトウェア開発形態」を考えた。大胆すぎる抽象感と主観と説明足らずが混じっている事をご了承くださいませ。あと、開発側としての思惑は一切無視なのでそのつもりで。

(Why) 開発形態は、なぜ変化し多様化してきているのか

 それは、「システムに対する要件変更のサイクル」と既存の「システムの開発期間のサイクル」のギャップが広がってきたため。簡単に言うと前者のサイクルが早くなってきて後者が追いつかなくなってきたから。 なぜそうなったのか。 付加価値(GDP)を生み出す元ネタが、重厚長大・有形資産から情報・無形資産へ比率が大きくなってきたため。要するに情報・無形資産が付加価値を「生むことができる」ような世の中に「なってきた」から*1。 なぜ関係するのか。 情報・無形資産は、重厚長大・有形資産と比較して、付加価値を生むアイデアが生まれてから、それが実行に移されるに至る物理的な期間が圧倒的に短期間になる傾向にあるため。それに対応して、「システムに対する要件変更のサイクル」の迅速化が求められる結果となった。

(What) これからの開発形態はどうなるか

 これからのソフトウェア開発方法論としては、「システムに対する要件変更のサイクル」に適合する「システムの開発期間のサイクル」を目指す必要がある。大胆にも3つの分類と2軸(期待リターンとリスク)の特性で考えてみよう。下図のようになる。ポイントは、いかにして「システムに対する要件変更のサイクル」を扱うかである。ここでいう期待リターンとはシステム利用者が求める「システムに対する要件変更のサイクル」が、平均的にどの程度達成されるかという意味であり、リスクはその期待リターンがどの程度のばらつくかを、意味するとしている。

どれが適切かは、当然プロジェクトの特徴、つまりアプリケーション、マネージメント、技術的、組織/人などの特性によって異なると考えられる。ただ、その際に、その開発方法論をとる場合の、システム利用者のリスクと期待リターンに対する意思決定が大きな判断になると思われる。

参考文献

この本は、本当に開発を実践されている人たちには、その抽象さと実践tips的な内容の欠如から、そして、おそらく実際に開発をしたことがない筆者が書いたと想像できる内容から、かなり評価が低いと思われる。しかし、開発方法論をアカデミックに分析する場合の観点を示している点、アジャイル開発にいたった歴史的背景などを丁寧に説明しているところから、個人的には、好きな本である。実際の開発者は、この本はソフトウェア開発に対する見方やフレームワークを示すものであると割り切って、具体論の欠如や細かいところでのミスには目をつぶって読むと示唆に富む本となるであろう。さすがソフトウェア工学の生き証人ベーム先生が書いただけある。(ただし、どちらにしても、一般的にこの本の評判は非常に悪い)

アジャイルと規律 ?ソフトウエア開発を成功させる2つの鍵のバランス?

アジャイルと規律 ?ソフトウエア開発を成功させる2つの鍵のバランス?

*1:このあたりはKaplanの研究を参照するか、40代以上の相手ならトフラーなどからRefするととよいかも