やっぱり猫が好き

 「やっぱり猫が好き」はとにかく面白い番組だったが、そうでなく、本当に猫がすきという話。犬と良く比較される猫だが、俺は圧倒的に猫が好きだ。基本、腹減った時と超暇な時だけは、猫なで声で寄ってくるが、それ以外は好き勝手。そういった彼らの裏表のなさがいい。 また、本当に俺が風邪とかで寝込んで弱っている時だけ心配そうに黙って横にいてくれたりする。 なんていいやつなんだ。一方、犬は基本飼い主に常にいい顔するようだが、逆に何か裏になんか企んでいたり、裏で2chとかに飼い主の悪口を書きまくってそうで、やだ。
 で、猫だが実家では昔たくさん猫を飼っていた。猫でも良くできた猫とこいつアホちゃうかという猫がいるのがわかって面白かった。



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 まあ、その頃のヒトコマだが、右下が最初に捨て猫から飼いならしたニャオ。左下がニャオの子のミー。ニャオの上に乗っかっているのがミーの子のシロ。ほかだいたいその色の名前がつけられていた。クロとかチャーとかミケとか。この頃の子猫はニャオかミーのどちらかの子供のはずだがどっちかは忘れた。
 
 この中で、もっとも良くできた猫が、一代で一介の捨て猫から自分と彼女の子孫をうちの飼い猫の地位にまでにと押上げた一代目ニャオ。もっともアホなのが、その苦労をまるで知らず、生まれつきの飼い猫家業のミー。3代目以降は、隔世遺伝の法則か、ミーを反面教師としたか知らんが中間ぐらい。
 
 ニャオはえさをやってもしばらくは感謝を表しているのか、じっと犬の待て的な形で待ってから食べる。またおいしい魚とかあげると、咥えてミー以下自分の家族に持っていく。一方、ミーは自分の子や親を押しのけてでも自分が真っ先に食べる。おいしい魚とかあげると当然自分だけがっつり食う。そんな感じ。
 
 一度彼らのアタマがわかる典型的な振る舞いがあった。彼らは昼間は基本的にうちでごろごろしていたか、天気のいい日は家の裏の空き地を越えた先にあった裏山で遊びまわっていた。ある日突然猛烈な天気雨が降ったことがある。すると、もっともアタマのいい誰かは皮膚で感じる空気で天気雨がわかるのだろうか雨が振る前に家に戻ってきた。次にアタマのいい誰かは、振ってきた瞬間に帰ってきてちょっとぬれて帰ってきた。そして、雨が最も本格的なちょうどその時に空き地を全速で走ったのであろうが、ずぶぬれになって帰ってきたのがミー。そしてやんだ頃に裏山のどっかに隠れていた誰かがちょっとぬれて帰ってきた。 最後に、完全にやんだ頃、裏山からまったく濡れていないニャオが何食わぬ顔で帰ってきた。あの時のミーの帰ってくるタイミングの悪さと濡れて「ふえるわかめちゃん」の逆回転のように小さく情けない形になっていたミーが間抜けで面白かった。まさに「おまえ空気読めよ」といいたくなる感じであった。まあ、ペットの観点で見ると、いろいろ突っ込みがい満載だった、このミーが一番かわいかったな。 俺が風邪で寝ていたときとかは俺の部屋にいたりしたし。
 


 猫は死ぬ姿を人に見せないといわれている。これは本当だ。こんなにも違うニャオもミーも弱って弱って、もう明日はだめかなあとか思っていたら、俺らが寝ているうちに苦しいであろうに裏山へひっそりと旅立っていったのであった。