要求を顧客から抽出するプロはどのようなことをしているんだろうか?

そう考えている時に、そうだ美容院に行ってまるで自分をどうしたいかわからない客をよそおって、切ってくれる人がどういうコミュニケーションで俺が納得する髪にしてくれるかというプロセスを観察しよう!と普段はQBハウス派の私が最低5000円という美容院に行きました。

で、「どうしたいかわからないんだけど、かっこよくしてください」というものすごく曖昧な要求を出してみました。

実際、その美容室ではどうしたでしょうか?
最初自分の名前を聞いて、それ以降自分の名前でため口。けど嫌みがないので、たった5分で話しやすい関係に。
で、なんか勝手に私が似合っているようにするから安心してといわれて、ほぼなすがままに切られて、結果出川哲郎のようになってしまった。本当によかったんだろうか?本来ならインタラクティブで自分の本来のなりたい姿を徐々に可視化して、合意して切っていくのかなあとおもったらそんなことはなかったのだ。

ここから学べるのはひとつ。提示された要件の妥当性は、論理より相手への信頼で決められることもあるとういことだ。

 でさ、どんどん出川になっていく自分を見ながら考えていたんだけど、大規模SIの会社って基本は美容院だよね。個々の客のプロファイルをちゃんと管理して、彼らの髪質や趣味などのフィーチャを把握し、長い間の信頼関係を構築することにより、それなりに高い値段でもお客様も納得していただける。
 けどQBハウスのようなビジネスモデルもある。ITにマッピングすると、パッケージビジネスとかSaaSにあたるのがQBハウス系であるべきかなあと思った。だからSaaS をやる人はブルーオーシャン戦略の本を読んだ方がいいぞ。いろいろな人に聞くと、かなり大多数は髪型何てどうでもいいのだ。そういうセグメンテーションの層へのアプローチを考えないとSIからパッケージやSaaSへのビジネスモデルの変更は確実に失敗すると思う。というようなSI の世界への横展開な仮説はあてはまるのであろうか?興味深いところである。

 とか、考えながら散髪している人もすくないやろなあ。