五感


蝕まれる心、企業生き残りの代償 第5回

提案用の資料をワードで作成し、部長に見せに行ったときのことである。

「このフォントはよくないんじゃない」。「この色はなんか気に入らない」。

文書内容とは直接関係ない事項ばかりを突いてくる。指摘は細かく、彼個人の好みの領域に入る事柄ばかり。なぜこの色がいけないのか。何度やりとりを交わしても、部長の考えを垣田は理解できなかった。

私の周りにも,技術的な説明して,匂いがしないとか,香りがないとか,華がないとかいう理由でダメだししたり,もっとドーンと出来ない?もっとガーンとならないかなあ,とか長嶋監督張りの要求をしたりする人がいる. まあ,こっちの言い方も悪いんだろうけど,技術論を五感で却下したり要求したりする人と付き合うのは,大変.
心はパキパキ折れる.

まあ,第六感とか細木数子の占いとかで判断されるよりはましか.